2010年11月 会津のお寺に着目!

 11月11日12日。会津のお寺を巡りました。リポートです。

 11日。会津は僕にとって寺巡りのスタートの地。まずは会津に来るといつも訪れる鳥追観音 如法寺を目指します。
 如法寺は会津市街地から遠く離れた磐越道西会津ICの近くにあるので、道すがらのお寺を寄りつつのんびり目指すことにしました。

 道の駅ばんだいで休憩しているとテレビモニターがあり、そこには会津を中心に関東で仏教を広めた徳一(最澄・空海と同時代の名僧)菩薩の紹介VTRが流れていました。



 近くにゆかりのお寺・慧日寺があるというので行ってみることに。2年前に金堂と中門が復元され現在一般公開しているとのこと。楽しみ。

 慧日寺は平安時代に徳一によって開基され、かつては広大な伽藍を誇っていました。
 しかし伊達政宗による福島侵攻や、廃仏毀釈により廃寺となり、現在は江戸時代・明治時代に再興された仁王門や薬師堂がわずかに残るばかりの史跡となりました。

 再興された本堂は法相宗→天台宗→真言宗に改宗され名称も恵日寺として史跡の慧日寺跡とは分けられています。

 始めに恵日寺へお参りし、次に東側にある仁王門・薬師堂を見仏。
 国が指定した史跡ですが基本無住のお寺なのでやや寂れた雰囲気。でもそこには力強い骨太な大きな仁王さんが立っていました。

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 何かが足りないと思ってみていると、仁王像の特徴のひとつである羽衣がおそらく風化して無くなってしまったのでしょう、上半身がシンプルでした。

 2年前に復元された金堂・中門は有料での拝観です。受付で拝観料を支払い敷地内に入ると外からも丸見えだった中門と金堂がみえてきます(笑)


 流石に建てたばかりの建物なだけに朱塗りのお堂がとてもきれいです。中にはかつては薬師三尊が奉られていたのだろうということで、勝常寺の国宝薬師三尊を写真化してスクリーンにのばして飾ってありました。本当の仏像を安置すればもっとありがたみが沸くのになあ。
 でもそうすると宗教法人としてちゃんと管理しなきゃいけなくなるのかな?

 となりの資料館とすこし奥にある徳一供養塔を覗いて慧日寺をあとにしました。


 下道を西会津へ移動していると道沿いに白い大きな建造物が見えてきました。
 そうです地方によくある大観音ってやつです。面白そうなので寄っていくことにしました。

 大観音は会津慈母大観音といって、株式会社が運営する観光施設「やすらぎの郷 会津村」の目玉モニュメントです。
 例によってバブル期に総工費10億円を投じて富豪が建てた観光客目当ての観音像です。そして例によって現在は経営難に陥り、閑散とした「維持費ばかりがかかる巨大な白い物体」になってしまっています。よくある話なので「またか」という感じです。



 身の丈57mは建立者の年齢が57歳だったことからだそうです。こういう個人的な事情を盛り込むあたりがいかにも個人が建てた大観音です。他人にはカンケーのないことです。
 ま、個人が自腹で建ててるのだから文句を言う筋合いはないですけども。



 庭園も広大で紅葉が綺麗でした。が、この広大な敷地に客は僕一人で、やたらトンボが飛び交っていました。とっても寂しいです。売店も茶屋も人がいませんでした(笑)

 なんだか切ない気持ちで気がつけば昼過ぎになっていたので、磐越道を飛ばしてメインの如法寺へ急ぐことにしました。もう寄り道をしている時間はありません。


 鳥追観音 如法寺に着くと秋の紅葉祭ということで観音さまが特別開帳されていました。これで4回目の訪問ですが、毎回運良く特別開帳の期間に当たっています。やっぱりここの観音さまとは仏縁があるようです。



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 如法寺の仁王さんは目ぢからがあります。

 着いたのは3時過ぎでしたが曇っていたのと山際なので暗くなるのが早いです。
 もうすっかり顔なじみになったお母さんと相変わらず止まらない話をしているうちにすっかり夕暮れになってきました。明るいうちにあわてて紅葉の写真を撮ります。



 会津のお寺はシシゾウ(木鼻)がいっぱいという特徴があります。ここ如法寺は麒麟がいます。
<←↓画像拡大はクリック>
麒麟です。角と蹄が特徴です。

 
獅子と象だからシシゾウ。

 前回品切れ増版中だった五色の朱印帳(これが目的だった)と白い数珠ブレスレットを購入して、お母さんに来年また来ることを約束し、会津見仏1日目を終えました。
 満足。

会津2日目へ


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