2010年11月 会津のお寺に着目!

 12日。会津見仏2日目です。昨日でメインの如法寺を訪れていますので2日目は気楽に行き当たりばったりな感じでいきます。
 しかも夕方から仕事なのであまり遠出もできませんから会津市内で気になるところを攻めていくというルールになりました。

 当初は会津三十三観音を回れるだけ…とも思っていましたが、時期が時期なのと、無住のお寺も多いようなので「仕事前にやることじゃない」ということで却下。
 仁王像に的を絞って調べると「仁王寺」というのが出てきたので「ここならちょっと特別な仁王さんに会えそう」という理由でひとつ目は仁王寺に決定しました。

 仁王寺はたどり着くまで不安でした。というのも車に付けている2台のカーナビのどちらにもその存在が確認出来なかったからです。しかも道を進むごとにどんどんと人里離れていくので「大丈夫か…」と思いつつ探しました。

 途中会津五色不動のひとつ離悩不動 龍興寺の前を通りかかったのでお参り。


 そして、カーナビがこの辺と示すあたりにさしかかった時、突然その標識が有りました。

 「←仁王」(笑)


 どうやらこの辺りの町名が「仁王」らしいのですが、矢印が付いていると仁王寺の案内看板のようにも見えます。ま、この際どっちでもいいです。
 柿ノ木と畑と電柱しかない風景に「←仁王」の標識。とってもシュールなので写真に収めます。

 矢印に従うまま進むと在りました、仁王寺。天台宗のお寺です。


 町(村?)の名前が仁王な位だから一体どんな仁王さんが待ち構えているのやらとワクワクで参道に入ります。

 と、右手に集会所がありました。その名前も「仁王集会所」(笑)
 月イチペースで仁王さん達が集会を開いているに違いありません。金剛杵の持ち方はどうだとか目線はどこに持っていくのが良いかなどを話し合っているのでしょう。


 まったく仁王門を通ることなく本堂前に到着。そこで「はっはーん、そういうことか」と納得しました。さすがにこの地域で信仰の厚い仁王さん、そんじょそこらの仁王さんとは格が違うぜってなもんで、仁王門が本堂と合体していました。特別な存在なのですね。

 お堂の両側にくっついている仁王さんの警備小屋。

 早速仁王さんを拝観。かなりこの集落を守る為に戦ったとみえて、阿形の右目は割れ、吽形の手の指はちぎれていました。
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 このお寺やここの仁王さんの歴史はよくわかりませんが相当頑張ったことはひと目でわかります。 
 決して有名なお寺ではありませんが、こういう特別な信仰・歴史を感じさせるお寺に出会えることが旅の醍醐味です。いいお寺でした。

 さてここのお寺の面白いところは仁王像だけではありません。会津特有のシシゾウ・オンパレードです。




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 獅子×麒麟、獅子×獏、象×獅子と全バージョンを網羅しています。スゴイ!

 ひとつめでかなりお腹いっぱいな寺巡りでしたが、まだお昼前なので次のお寺へ移動することにしました。


 次に目指したのはこれまた仁王像が有名な法用寺です。ここの仁王像は国の重要文化財指定なのだそうで、仁王門にたどり着くと「はっはーん、そうきたか」と思いました。

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 こちらの仁王さんも特別なので本堂の中に避難していました。こらーちゃんと警備せんかーっ!(笑)
 閉じられた本堂を覗き穴から覗くと暗闇の中にうっすらと仁王さんの姿が見えました。

 三重塔も有名だそうです。

 文殊菩薩が奉られた塔です。

 
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 やっぱりシシゾウも豊富です。さすが会津。


 若干肩すかしに会いながら最後は帰り道にたまたま通りかかった中田観音に寄りました。
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 ここの仁王さんはめちゃくちゃ強そうです。ブッチャーみたいです。やはりここの仁王さんも羽衣がありません。壊れて無くなったのか、はじめから無いのかわかりませんが、いかにも力士っぽいシルエットです。

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 シシゾウもいました。

 というわけで、2日間の会津見仏旅行(いや仕事で来てるんですけどね)は終了。
 徳一さんの縄張りである為か、真言宗のお寺に空海さんの修行大師像が無かった気がします。探せばあるのかもしれませんが、次に会津に行くときはその辺りをテーマに巡りたいです。

 それからシシゾウの豊富さにあらためて感心しました。そして造りもどことなく良い!職人魂を感じる作風でした。


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